実際にハリウッド映画がどのように作られているのかを明らかに撮影中の写真
CGIやグリーンバックなどの技術の進歩によって、ハリウッド映画は大いに進化を遂げている。今や映画やテレビ番組はこうした特殊効果を利用せずして、我々の心をこれほどまでにとらえることはできないのだ。
驚くべき特殊効果を使った映画を見ることで、どこか別の場所にいるように感じることができる。だが、実際にはどうやってこうした映像を撮影しているのか疑問に思ったことはないだろうか。映画「ハルク」にはCGIやグリーンバックが多く使われていることは想像に難くないが、実際にその撮影場面を見るのはまた別問題だ。それでは実際にハリウッドの舞台裏を見て、俳優が合成前はどんなに滑稽に見えるのかをご覧いただきたい。
ハリーポッターと不死鳥の騎士団
申し訳ないが、この写真が現実だとは思えない。ハリーポッターの魔法界は実在するような気がしていたが、ヴォルデモート卿が魔法省の記録を破壊したときに、筆者がホグワーツに宛てた手紙が紛失したため、どうも魔法界には呼ばれなかったのかもしれない。
この緑の手は図書館に住み着いている魔法生物に違いない。
ゲーム・オブ・スローンズ
ぶっちゃけ、ドラゴンなのだから、もう少し何か恐ろしい見た目を期待していた。緑色の棒のついたものをCGIを駆使してドラゴンにするのは分かっているが、それにしたってドラゴンは巨大で恐ろしい生物なのに。
棒に布地を巻いて、よし、今日の仕事はここまで、とでもしている制作チームは、エミリア・クラークの仕事を少しでも楽にしようという気は微塵もないようだ。
美女と野獣
エマ・ワトソンの演技力を疑ったことがあるのなら、この写真を見るとその実力のほどが分かる。ダン・スティーブンスは実際に中綿の入った服を着て、フライングシューズを履いて歩きまわっていたのに、エマの表情は真剣そのものだ。エマはこのスーツを着たスティーブンスとダンスまでしてみせた。
いやはや、こんな格好をしたスティーブンスと真剣に向き合えるエマの才能がアカデミー賞ノミネートに値する。
ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日
現実的に考えても、誰も『ライフ・オブ・パイ』に出てくるトラが実物だと思ってはいないものの、こうして証拠を見せつけられるとちょっとがっかりする。
CGIと特殊効果を利用するにも関わらず、同映画の監督らがスラージ・シャルマに実際に水上に浮かべた船の上で演技させているのはすごい。
スペース・ジャム
スラムダンク決めてみろよ!子どもの頃に見たテレビの中で最大級にがっかりするものをお見せしよう。もちろん、マイケル・ジョーダンがアニメのキャラクターと実際に演技していたなんて非現実的だが、子どもの想像力は無限大だ。
最も演技力をきちんと評価されていない俳優はMJであるという証拠が、こちらの写真だ。
タイタニック
このシーンよりも、もっとグリーンバックが必要だったはずのシーンが「タイタニック」にはたくさんあったような気がする。この場面では、小さい船を用意して再現すればよかった。なにも巨大な豪華客船である必要はないのだから。
沈没した後、板の上に二人は乗れないってローズは言うし、この場面でのスペースもこれだ。
アベンジャーズ
「アベンジャーズ」シリーズの、マーク・ラファロによるブルース・バナーの演技は目を見張るものがあるが、覚えておかなければならないのは、CGIの裏側のハルクもマーク・ラファロだということだ。
バナーが変身すれば、ラファロもする。服を1枚CGIスーツに着替えれば、ラファロはクリス・ヘムズワースをものともしないハルクの準備完了だ。
マッドマックス 怒りのデス・ロード
多くの人に「マッドマックス 怒りのデス・ロード」はここ10年で最高の映画だと評価されているが、これには特殊効果が大きな役割を果たしている。登場する車は本物かも知れないが、宙返りしたり、爆発したり、悲惨な砂漠は完全に偽物だ。
グリーンバックを使うか否かというだけで、アクションシーンは元々の「マッドマックス」のはるか先を行く仕上がりだ。
ゲーム・オブ・スローンズ
「ゲーム・オブ・スローンズ」シリーズに2ヶ所グリーンバックが欠かせないシーンがあるとすれば、それはドラゴンとあの壁だ。HBOの莫大な予算のおかげで、ジョンとワイルドリングスが壁をよじ登るシーンをシーズン3で見ることができる。
実際に垂直の壁を使用しているようだが、地上はおそらく100m下ではなく、10m下あたりだろう。
パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト
「パイレーツ・オブ・カリビアン/デッドマンズ・チェスト」のゴーストキャプテン、デイヴィ・ジョーンズを演じたビル・ナイの演技は素晴らしかったが、ここまで文字通り「アニメーション化」されているとは思わなかった。
もうちょっと特殊メイクや、せめてウィッグくらい着けているのかと思っていたが、この写真を見る限り100%CGIだったようだ。
アイ・アム・レジェンド
「アイ・アム・レジェンド」でもっとも胸をえぐられるようなシーンがこれだ。ロバートが感染した犬に襲われたとき、飼い犬が彼を守る代わりに感染してしまった。みんなこのシーンで泣いたし、未だに胸が痛む。
しかし、この変な全身グリーンタイツの男が悪魔と化した犬だと分かって、少し気が楽になった。
ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー
なんてこった。「ガーディアンズ・オブ・ギャラクシー」でロケットを演じたのはブラッドリー・クーパーになっているのに、クーパーがグリーンタイツを着ていないなんて、ちょっとがっかりだ。
その代わり、特殊効果用にショーン・ガンがグリーンタイツを着用している。アライグマの役なので長時間低い姿勢でポーズを取らなければならなかったようだ。
ハリーポッターと謎のプリンス
もちろん、ハリウッドが空飛ぶシーンを撮らないなんてことはなく、その場面がなければ本当の舞台裏とは言えないだろう。ダニエル・ラドクリフにとって空中を自由に飛び回るフリをするのは楽しかったに違いない。
おそらく、スーパーにある100円で動く乗り物と似た感じではないだろうか。それに巨大扇風機で風を送られる感じ。
マトリックス
これは「マトリックス」の撮影全体が基本的にグリーンバックの防音スタジオで行われたということを証明している。また、銃弾をかわすため、どうやってスローモーションで後ろに仰け反るシーンを撮ったのか、撮影の裏側が見られる良い写真だ。
これこそが正にハリウッドマジックとも言えよう!
アベンジャーズ
またもやマーク・ラファロだが、これまた良い仕事をしている。クリス・ヘムズワースとクリス・エヴァンスは何の面白みもない普通のスーパーヒーローの衣装で撮影に臨んでいる。
マークは野暮ったくて恥ずかしがりやの科学者と、身長が8フィート、体重は1400ポンドもある上半身裸のモンスターの両方を演じわけなければならないのだ。彼に称賛を!
ダークナイト
ハービー・デントはアイデンティティ・クライシスの真っただ中だったかも知れないが、アーロン・エッカートは完璧にはまりきった演技を見せてくれた。CGIインジケーターがエッカートの顔を見せるための仕事を全てやってくれたとは言え、彼は顔の半分を反対側よりも恐ろしく見せなければならなかったのだ。
軽く特殊メイクでもすれば、特殊効果すら必要なかっただろうに。
ゼロ・グラビティ
宇宙空間が舞台となる映画にグリーンバックとCGIアクションはつきものだが、これを見れば「ゼロ・グラビティ」がどれほど最新技術を利用していたのかが分かる。
サンドラ・ブロックは撮影スタジオでは実際の装備に似ても似つかない恰好をしているが、CGIのおかげですべてうまく片付いている。
マトリックス
「マトリックス」の筋書きの半分は、ネオがマトリックスの中にいる状態で繰り広げられるという事実を考えると、CGIがたくさん絡んでくるのは当たり前だ。このシーンは倉庫に作られたセットだが、それでもすべてグリーンバックで行われている。
これは基本的にキアヌ・リーヴスはこの映画全編を通して、想像力を駆使して演じきったということだ。これはお見事!
ボードウォーク・エンパイア欲望の街
この「ボードウォーク・エンパイア」の写真は、ほんの少しのグリーンバックを使うことで背景全体を変えることができることを証明している。
数十年前に同じことをしようとすれば、水際で、時代遅れの巨大客船を排除して撮影しなければならなかったことだろう。
アベンジャーズ
マーベル社は映画業界の大手なので、グリーンバックの技術に秀でていても驚くことはない。マーベル社の映画には爆発とアクションシーンがそこかしこに散りばめられている。
数十年前にはおそらく、不可能だっただろう。いや、可能であったかも知れないが、本物の爆発物を使わなければならなかっただろうし、今よりずっと危険だったことだろう。
X-Men
ウルヴァリンはどんなダメージを負っても自分で治癒する能力をもつミュータントだ。頭に銃撃を受けても、腹にナイフが刺さっても、彼はいつも怒りを増して戻ってくる。小さい子どもにはきっと、一体全体どうなっているのか不思議でたまらないことだろう。
これは「X-Men:フューチャー&パスト」で、スタッフが映画を成功させるために、ヒュー・ジャックマンの準備をしている写真だ。蛇が体から這い出すシーンも、体の表面のみを這いまわせて撮影しているようだ。
ゴジラ
そう、海外のどこかで巨大なトカゲが潜み、攻撃の瞬間を狙っている。そうなれば、世界は絶望的だ。核爆弾なら止められるかもしれないが、それにしても民間人に危険がいっぱいだ。
このシーンでは、俳優たちの前に巨大なグリーンバックを置いただけのようだ。そうすれば素晴らしいCGI効果でゴジラを入り込ませることができる。
アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー
マーベル・シネマティック・ユニバースの中で、一番しつこい悪党はサノスだろう。2018年初旬公開の「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」に最初から最後まで登場し、期待を裏切らない。どうやって役者を変身させているのだろうか。
俳優の表情をスキャンし、CGIと合わせているようだ。つまり、ジョン・ブローリンがコンピューター上でしたは何でも、サノスとして映画館の大画面でファンの前に出すことができるのだ。
キル・ビル
ユマ・サーマンが「キル・ビル」の中でやったことが実際にできるなら、それはかなり素晴らしいのだが、彼女がやったことのスタントができる人などそうはいない。もちろん、ユマ・サーマンにもちょっとした助けが必要だった。
バランスを保つためにたくさんのワイヤーで吊るされているため、万が一彼女のしたにいる可哀想な人の背中に落下したとしても、安全に地面に下ろすことができる。「キル・ビル3」はいつ公開になるんだろう?
アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー
何度となく破壊される建物が、どうすればこんなに本物のように見えるのだろうかと不思議に思う人もいるだろう。文字通り、撮影隊は撮影予定の街へ行き、映画に使えそうな古い建物はないか市長に聞くのだ。
「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」では映画の中でたくさんの破壊シーンが登場する。このトニー・スタークが戦闘に備えるシーンでは、まだほとんど被害はない。グリーンバックの代わりにビルを覆って青くすることで、後々の編集できるようにしている。
猿の惑星:創世記
シーザーが実在し、あの猿が革命を起こせたと信じたいが、ここでご紹介するのはそういうことではない。どうやってあの強烈な主人公を生み出したのか考えるのは興味深いことではあるが。
映画製作会社はマーベル映画のサノスと同じような手を使ったようだ。頭に何か装着させて、残りはCGIに任せる。出来上がりもそんなに悪くない。
300<スリーハンドレッド>
まず初めに、この映画の舞台は過去だ。ということは偽物だ。起こった時代や場所の多くはすでに存在しないため、作り上げなければならなかった。
屋外にこうした撮影現場が作られていたら、本当に素晴らしいものだったろうが、残念ながらそうではなかったようだ。
ダイ・ハード/ラスト・デイ
ブルース・ウィリスのような本格派でも、コンピューターの助けなしに命知らずでいるのは不可能だ。
これが本物だったら恐らく死んでいただろうヘリコプターから逃げるシーンだ。ブルース・ウィリスは自分のスタントを自らやることもあるそうだ。
トロン
「トロン:レガシー」は特殊効果で溢れている。もし映画に描かれているような世界が実在し、行くことができるなら、誰しもが行きたいと思うだろう。
たくさんのカラーライトとテーマからなるので、映画の製作には大量の様々なカラースクリーンが使用された。
ウルヴァリン・SAMURAI
分かってる。ヒュー・ジャックマンは完璧なウルヴァリンで、もうウルヴァリンを演じないということにファンは悲しんでいる。多くのファンは、彼が本当に負けたのか信じられない気持ちでいる。
こんな大きな傷もCGIでの編集だ。
ロボコップ
もし巨大なロボコップが本当にその辺をウロウロしていたら、ちょっと怖いだろう。そういう世界になることを見込んでの準備だったとしても、映画が製作された頃にはとてもあり得ないことだった。
ご覧のように、恐ろしい見た目の警察官は、カッコいいヘッドギアを付けた普通の可愛らしい男性だ。
ライフ・オブ・パイ/トラと漂流した227日
もしトラが我々人間の膝で昼寝しようなんてしたら、ドキドキわくわくしてしまうのではないだろうか。お腹が減って、殺されるかも知れないからではなく、だ。
どうも顔の描かれたぬいぐるみを膝に乗せているだけであるようだ。これはまったく恐ろしくないし、トラのように可愛らしい。
ナルニア国物語
「ナルニア国物語」は美しく想像力をかき立てる本なので、映画も同じタイプのものでなければならない。残念ながらナルニア国は存在しないのだが!
しかしながら、映画製作会社は映画館の大きなスクリーンにナルニア国を素晴らしく再現してみせた。誰もが行ってみたいと思うような場所に。
300<スリーハンドレッド>
これは「300<スリー・ハンドレッド>」のシーンで、この時代の統治者がどのような生活を送っていたのか、その本質が分かるだろう。大きな像がベッドの傍らにあり、ベッドは王にぴったりのサイズだ。
大きな動物の像は見つかるだろうが、「宮殿」にそれを置くのは大胆な試みだ。
アイアンマン
きっと近い将来、専門家らにより実際にアイアンマンのようなスーツを所有できるような技術が開発されるだろう。その日がくるまで、私達はアイアンマンの映画の世界から抜け出せない。
ロバート・ダウニー・Jr.は10年以上もこの役をしているので、アイアンマンを演じるのが好きに違いない。もしかしたらロバート・ダウニー・Jr.自身が誰も気がつかないうちに実際にアイアンマンスーツを作る方法を見出すのかもしれない。
ウルフ・オブ・ウォールストリート
どうも役者を実際の場所まで連れて行く予算がなかったようだ。それに、誰がこんなにシンプルなシーンにグリーンバックが必要だと思うだろうか。
おそらく、現地に役者を飛ばすよりも実物大模型をスタジオに作ったほうが簡単で早かったのだろう。
スーパーマン
誰しも音速で飛べたなら、と思わないだろうか。そうすれば空港のセキュリティはすべて使われなくなってしまうだろう。クラーク・ケントは幸運にも、この世のものではない。
彼が飛んでるように編集するのは簡単だ。ただ吊るして、背後にグリーンバックを入れればよいのだから。
ハンガーゲーム
これが何の変哲もない緑の長いテーブルだと誰が想像しただろうか?絶対にここにいる我々ではない。少なくともテーブルにスクリーンか何かがついていると思っていた。
ここにいる役者たちは実際には存在しないもので、あたかも何かやっているフリをするのに、その割に合うほどの報酬を受けていない。言うなれば、芸術だ。
ウォーキング・デッド
グリーンバック効果を使ったテレビ番組の中でもっとも人気のある番組のひとつだ。ゾンビは実在しないが、ずっと実在しないままでいて頂きたい。しかしながら、映画の撮影ができる荒れ果てた町というのはなかなか無い。
それで、このシーンはこういった方法で撮られた。おそらく撮影のセットだろう。
アイアンマン
時を経て、マーベル・スタジオはアイアンマンがスクリーンにどう映るように撮るのが良いのか見出した。ウォーマシンが世に出る頃までには、それをすっかりマスターしていた。
それでもなお、スーパーヒーロー映画の未来をより良く、より格好いいものにする改善の余地はまだある。